新卒‡ラ‡ラブ口グ

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新卒キラキラOLが語りたい2017年冬アニメ愛すべき駄作品

 本記事に来られた皆さま、ごきげんよう。新卒キラキラOLだ。

 今回はこの場を借りて一つ、良アニメをこよなく愛する模範的アニオタである私が前期アニメについて語らせてもらう。最後までお付き合いいただければ幸いである。

 

 さて、4月日現在、今や原作が枯渇すると言われるほど作品の溢れたアニメ業界。今期のアニメもそろそろ1話が放送され始めたが皆さまは前期、2017年冬アニメは何を視聴されただろうか?

 特に話題となるのは放送前に原作アプリ終了、一部では邪神再来とまで言われたキャラCGなど最底辺の前評判を覆したけものフレンズだろうか。それとも正反対に前評判通りの面白さを発揮したこの素晴らしい世界に祝福を二期か。もしくはガヴリールドロップアウト亜人ちゃんは語りたい小林さんちのメイドラゴンなどの女の子がやいのやいのといったアニメだろうか。

 たしかにこれらのアニメは面白い。ここで挙がらなかったアニメの中にも飛びぬけて、というほどではなくとも人それぞれ光るところ思うところあり視聴していたものがあっただろう。

 だが私は皆様に問いかけたい。果たして人々は面白いアニメだけ見ていて良いのだろうか? そもそもそのアニメは本当に面白いのか? 流行りに乗ってすごーい! たーのしー! と言うだけで思考が止まってしまっていないだろうか?

 ただ面白いかという見地からの見地だけでは十全にアニメの魅力を楽しむことはできない。なぜ面白いのかという表の面からだけでなくなぜつまらないのかという裏の面からも観測をしなければ正しい評価を得ることはできない。私はそう断言したい

 かの有名な悪魔超人サンシャインもこう言っている

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「良アニメばかり見てちゃ胸焼けしてしまって体に悪いぜ。間……間にクソアニメを挟むんだ」と……

 

 さてそろそろ本題に入るとしよう。投稿者が語りたい2017年冬アニメは……

 

ハンドシェイカー

 

である。

 護れ、この手でというキャッチコピーを引っ提げ、アニオタにまみえ覇権に挑まんとしたこのアニメは一体どういうアニメだったのか。それをここからご紹介していこう。

 

 GoHands、FrontierWorks、KADOKAWAの共同原作という既に闇鍋漂うこのアニメは神から選ばれバベルの啓示とやらを受け、手をつなぐことで特殊な力を使うことができるようになった二人組、ハンドシェイカー達が己らが願いをかなえるために戦いあっている、という球を集めるのも面倒になった喧嘩っ早いドラゴンボールみたいな世界観である。Fate? 知らんな。

 さわりとして1話を少し解説していこう。開始早々謎の魚眼レンズと気合いの入った戦闘シーンを見せつけてくる本作、ハンドシェイカーってなんなんだ!? 視聴者が主人公と同じ気持ちでワクワクしてきたところに唐突にぶち込まれる謎のSMシーンおっぱいが水風船を超えて物理法則を無視してバルンバルンと揺れ、相方のいかにもかませっぽい切れやすい若者と共に先行きを不安にさせてくれる。

 ここで時間が戻り教室の中。相変わらずおっぱいはバルンバルンしており、なんやかんやと主人公と生徒会長、リリのお話が続くがここでは割愛。リリからタヅナが機械修理が得意でエアコンを修理してもらったことを感謝していると言われるとタヅナは「利害は一致している。噛み合ってる!」と返事。

 この「噛み合っている」というセリフは主人公タヅナの口癖、キメ台詞で今後もことあるごとに連呼し、視聴者からは「ウザい」「寒い」「黙れ」「段々癖になってきた」と好評だ。

 そして付属の大学の教授から修理を依頼され途中車の修理をしつつ研究室へ行くタヅナ。研究室には主はおらず、勝手に鍵の開いた治療室に勝手に侵入し眠っていた女の子手を握るタヅナ君。ゼルダ脳かな。なお鍵が空いた理由は今後明かされることはない。

 さて、タヅナが女の子、コヨリの手を握ると二人はハンドシェイカーとして覚醒し、コヨリが目を覚ます。公式サイトでそういう名前の武器みたいに見えるともっぱら噂のマキハラ曰く、手を放すとコヨリは死んでしまうらしい。なんて厳しい世界なんだ。

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 だが安心してほしい。この設定は物語が進むにつれて「戦闘中でも15分は手を放しても平気」「平時なら2時間くらいは手を放しても大丈夫」とどんどん規制が緩和されていき形骸化していくので心を安らかにして視聴することができるぞ。優しい世界だな。巷では今期アニメ、グランブルーファンタジーのグランとルリアのほうがハンドシェイカーしていると言う説もある。

 説明もそこそこに突然消滅するMakihara。実は消えたのはMakiharaではなくタヅナとコヨリのほうで、二人はジグラートと呼ばれるハンドシェイカー同士が戦う瀕死級の怪我を負っても死なずに帰ってこられる優しい空間、ジグラートに移動してしまった。

  襲い来る鎖にコヨリを背負って逃げ惑うタヅナ。なんとか中庭に逃げると冒頭で安っぽいSMシーンを披露していた二人組が登場。「ニムロデもない! ジグラートも知らない! そういうことかよ、フハハハ!」と視聴者をあざ笑うかのようなセリフを吐きつつ大音響の喘ぎ声でテレビの前を凍りつかせる。

 二人が追い詰められるとなんやかんやあってタヅナがハンドシェイカーとしての力に覚醒。すると先ほどまで逃げ回る姿を見て楽しんでいたのに「あ、そういえば俺冒頭でキレてたわ」と前後の整合性のためか「逃げてばっかのヤツが大嫌いなんだよ!」と突然切れだす敵。クソアニメでは話の整合性を取るためにキャラが情緒不安定になったり前後の記憶が不覚になるのはよくあることなので気にしてはいけない。

  タヅナが雄たけびをあげ巨大な歯車でできた剣で突っ込む熱いシーンで第一話は終了する。なおこの敵は次話開幕でソードマスターヤマトばりに即死爆発四散する

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(さようなら、公式で唯一名前の決まっていない人たち。その不遇さが私は好きだったよ)

 次話以降ではハンドシェイカーとなったタヅナはコヨリのために戦うことを決意。その後も初登場時の寒いノリとは裏腹にこの作品の良心であるロリ上司とノッポ部下、ことあるごとにキチガイ脳がとろける奇声で弟の名前を叫ぶ生徒会長とその弟であるデッドエンドエンペラー(重要)、明らかにCD販促のために生まれたペパプアイドル&マネージャーと様々な敵を打ち倒していく。始めは喋ることができなかったコヨリも原理はよくわからんが話すことができるようになった。

 そして最後に現れた、かつてMakiharaとハンドシェイカーであったホモ ロリコン和服コスプレおじさんことナガオカは突然沸いて出たコヨリの姉を引き連れコヨリ達の過去について語り始める。

 ここでコヨリたちはMakiharaとナガオカの研究室の教授とその奥さんの二人のハンドシェイカー夫婦から生まれた生まれながらにしてのハンドシェイカーということが発覚するが、どういうわけか研究室のメンバーはこの事実が発覚した瞬間にみんな大喜びしている。

 普通自分、または恩師の娘が戦場に行く可能性があると知ったら多少なりともショックを受けると思うのだがこの研究室の人間は皆生粋のマッドサイエンティストと鬼軍曹のハーフのようで「新たな人類の誕生だ!」と喜んでいた。赤紙貰って喜ぶタイプの人間か。

 案の定ネギを背負わされた娘たちは周囲のハンドシェイカーから狙われることになり、挙句手をつないでいないと死にジグラートで敗北しても死ぬことが発覚。コヨリ両親はこんなもん呪いだ! と熱い掌返しをかまし神とやらに八つ当たりを敢行、神にまみえ失踪した。

 しかも両親の葬儀の途中、突然コヨリ姉妹は意識を失い仮死状態となる。恩師の八つ当たり精神を引き継いだナガオカは科学的見地からコヨリ姉妹を救うMakiharaと対立。姉だけ拾って失踪した。その後ナガオカは姉の頭を薬物でいじり自分を愛していると錯覚させることでコヨリ姉とハンドシェイカーになるという優しい世界にあるまじき暴挙で神に挑もうとしていた。

 俺が神ぶっころすからお前はハンドシェイカーを止めてコヨリを眠らせておけ(意訳)と言うナガオカにタヅナとコヨリは反発。不良が河原で殴り合うがごとく適当にバトルした後コヨリ姉もコヨリ同様話すことができるようになり互いの思いを伝えあいハッピーハッピー。

 そのままその後の各キャラのその後が描かれ、なんかいい感じの雰囲気で神とかバベルの啓示とか様々な謎を残したまま、最終話ラスト数秒で新キャラを出して物語は幕を下ろす。

 評価としては人を集めるためだったのかもしれないが序盤のこれが見たいんだろ? と言わんばかりのエロは粗末を通り越して品がない。作画にしても全体的にキャラが背景から浮いているし頻繁にぶち込まれる魚眼レンズやよく見ると色々歪んでいるシーンが散見される。手を放すと死ぬと言いつつ割としょっちゅうはぐれたり手を放す、神とバベルの啓示の存在など死に設定も多い。物語はひたすら敵が来て戦ってのワンパターン。一部ファンからは「コヨリちゃんが喋るようになったって本当ですか? 幻滅しました。コヨリちゃんのファン辞めます」と言った意見も出た。というか最後のオッサンは誰だよ。

 とまあこれだけボロクソに言っておいてなんだが私はこのアニメが好きである。なんだかんだキャラクターには魅力があるしタヅナが倒した相手と交流を深め成長していく姿や、最初は失った妹の代わりに守っていたコヨリと向き合い親密になっていく姿はまさしく王道スポーツ漫画と言えるだろう。ん? 間違ったかな?

 実際のところ神だのバベルだのをなかったことにして「負けるとヒロインが手術を受けられず死ぬ全試合無観客試合の超能力スポーツアニメ」のような感覚で見ればいい出来のアニメなのではないだろうか。序盤の余計なエロは黒歴史だが。

 ここでは大筋を説明するに留めたが他にも突然ぶち込まれ欠片も説明されないカードゲーム「プレメモ」や「この世界大気が薄いんじゃないか」と疑われるほど軽い音が出る戦闘、文化祭でコヨリに料理をさせるためにモブの腕を全部折るなどここには書き切れない面白要素が盛りだくさんだ。今ならアマゾンプライム会員なら無料で視聴ができるので、お勧めはしないが時間をどぶに捨てたい気分になったら是非、このアニメで捨ててみてはいかがだろうか。

 私はこれからもう一周するので今回はこのあたりで。